【日本は働きづらい!?】アメリカ企業の先進的な働き方

2020年4月12日

 

 

アメリカに来て約1年が経ちましたが、こっちにきて一番衝撃だったこと、最大の学びはなんといってもアメリカ企業の先進的な働き方で、今回はそのことについて書きたいと思います。

 

帰国子女でもなんでもない私が、ハードな(劣悪な)労働環境の中で英語だけはこつこつ勉強してなんとか海外駐在のチャンスを手にしたわけですが、この「日本と海外の仕事に対する価値観の違い」を学べただけでこれまでの努力を全てペイできたと思っています。

それくらい大きな学びですし、人生変わったと思います。

 

私は今アメリカの大手金融機関に駐在しているので、日系企業の海外支社等ではなく完璧にアメリカの企業にいます。日本人というか外国人はほぼ私しかいません。

また現在の会社はアメリカの中でもフレキシブルな働き方や女性の活躍推進で高い評価を受けていて、フォーブス誌等の情報誌が選出する「働きやすい企業 全米ベスト○」といったランキングでは必ずランクインするような企業なので、これから書く内容はアメリカの中でも割と先進的な取り組みや環境だと思います。

 

ザ・日系金融機関に勤め、その環境が当たり前だった私にとってはかなり大きな衝撃でした。。

書き出す前から長文になる予感がプンプンしていますが、最後まで読んでもらえると嬉しいです。

 

 

勤務時間

 

まず大きな違いは勤務時間です。

日本でも電通の事件以降8時絶対退出が徹底されるなどかなり改善されていて、おそらく9時〜20時+水曜早帰りがアベレージくらいですか?毎日19時に帰れる職場は結構ホワイトな感じがします。

 

では今いる会社のアベレージはどのくらいかというと、朝は割と早く8時くらいにはなんとなく人が揃っていますが、夕方は15時半くらいになるとみんな徐々に帰り出し、17時には周りを見渡しても数名しか残っていない状況になります。

全体としては8時〜16時くらいがアベレージです。

 

もちろん家に帰って仕事をする人も多いですが、何時間もするわけではありません。

夕方は早めに帰って、家族とご飯を食べるなど家族の時間を大切にします。

 

 

リモートワーク

 

最近日本でも導入が進められているリモートワークですが、アメリカ企業のリモートワークの浸透の仕方はかなり衝撃でした。

私のメンターを例に挙げると、役職としてはマネージャーとか課長の下くらいの立場の人なのですが、週のうち会社に来るのは2日か3日です。週の半分はオフィス以外で仕事をしています。

 

私も今はリモートワークを取り入れて仕事をしていますが、、単に働く場所が違うから新鮮とか、出勤の手間が省けるとかをそういった直接的なメリットを超えた素晴らしい点がたくさんあります。

リモートワークが浸透するためには合理的な働き方が求められますし、その中で本業に関係ない煩わしい人間関係や気遣い等は排除されていきます。

 

 

余計な上下関係がない

 

上下関係自体は本来的には全く悪いことじゃないと思うのですが、一方で会社のマネージメントでは行き過ぎになっているケースが多々あります。

例えば、役員や部長に直接メールを送るのは失礼なのでまずは部下に連絡をしてお伺いを立てたり、上司に報告する際にどんな要望にも答えられるよう必要以上に資料を用意していったり、組織にもよりますが、余計な気遣いや忖度のせいで効率が落ちている場面が多々あります。

 

アメリカでも仕事での上下関係は当然ありますが、それはあくまで立場の違いであって、仕事に必要のない気遣いなどは発生しません。

例えば私のようなペーペーですらこっちの役員や部長クラスと直接メールでやりとりしますし、社長のことを○○社長なんて呼びません。普通に下の名前で呼び捨てです。

 

日本がヒエラルキー的な思考が抜けてないことの示唆として「偉い」という言葉があると思っています。

偉いって役職が高いという意味に加えて、優れているとかgreatみたいな意味がありますよね。これには「立場が高い=人として優れている」という日本人の根本の考え方が反映されていると思います。闇が深いです。英語にこの「偉い」に対応する言葉はありません。

 

 

公平な人事評価体系

 

これは日本でも会社によると思いますが、アメリカ企業の人事評価体系の公平性は一般的に高いと思います。

公平性が高いというのは以下の2つに分解されると思っていて、

①仕事の量ではなく質で評価される

②360度評価が浸透していて上司の好き嫌いとかバイアスの影響が最小化されている

 

公平な人事評価ってリモートワークとも関係すると思っていて、リモートが浸透するということは働いている時間を管理することが難しくなるので、パフォーマンスでの評価が不可欠になりますし、①②のような合理的かつ公平な判断基準が採用されることに繋がっていきます。

 

 

女性の活躍推進

 

今いるアメリカの会社は役員の半数が女性です。(確か55%くらいなので半数以上が女性)

日本の企業では考えられないですよね。。以前こっちのチーム員(女性)に日本の会社のディスクロージャー資料を見せて、役員のほぼ全員が男だということを伝えたところドン引きしていました。ドン引きを超えて怒っていました。差別だと。笑

 

これって日本の人事制度がまだまだ質ではなく量によって評価される点が原因だと思っています。例えば出産等で長期の休みをとった時点で男性社員よりもその期間分単純に遅れてしまう仕組みになってしまっていますよね。

そういう意味でもパフォーマンスに基づいた人事評価制度の導入が不可欠と思います。

 

 

会社の施設

 

最後に施設について。今いる会社にはジムやバスケットコートがついていて、就業中いつでも利用することが可能です。職場の雰囲気として就業中にジムへ行くことが「サボっている」とネガティブな目で見られるといったことは当然ありません。

また仕事においても、例えば会社に固定電話がなく、各自のPCに搭載されているSkypeで通話しています。つまり電話したら担当者が離席していてメモを残さなくてはいけないとか、電話に出なかったら上司から「若手が電話にでろ」と怒られたりとか、そういった電話対応の煩わしさが全くありません。

 

 

 

まとめ

 

以上のようにアメリカを含め西洋では日本とは大きく異なる価値観、環境の中で仕事を行なっています。

 

私は現在社会人6年目ですが、特に最初の3年間くらいはなかなかハードな環境で働いていて、会社に泊まることも度々ありました。「頑張る人が偉い」「成長できる」という価値観の中で必死にやっていました。

ただそれって視野が狭かったなと今になっては思います。

 

日本人が、例えば中国の独裁的な政治に対して「こんな国ってまだあるんだなあ、、」と違和感を感じるように、西洋人は日本人の働き方に違和感をもっています。

さらに悲しいのは、それだけがつがつ働いているのにも関わらず日本企業が欧米企業に比べて成長しているかというとそういう訳ではないということです。。

思考を変える必要がありそうです。

 

もちろん頑張ることは絶対に必要ですが、本気の出しどころを間違えないようにしたいですし(長い時間働くことが当たり前にはしたくないですし)、費用対効果の悪い人生にならないようにしたいです。

またその答えの一つが英語を習得してグローバルに活躍できる力を身につけることかなーと現状思っています。