【日本企業の誇るべき働き方】海外から見た”朝礼”について

2019年11月3日

 

 

最近、アメリカ企業の良さとか日本の働きにくさを書いていましたが、アメリカで勤めていて日本ってすごいなーと思うこともたくさんあります。

 

こっちにきて感じるのは、思っていた以上にアメリカ人って日本をリスペクトしているなーということです。それは食とか文化面だけではなくて、仕事でもそうです。

「日本人働きすぎ」という偏見はありながら、日本の品質の高さやきめ細やかさ、仕事への真面目さに対してはリスペクトの気持ちを持っている人が多いです。

(もちろんアメリカがNo1という前提の上でですが。。)

 

その証拠に、職場でも日本語が引用されたり使われたりすることがあります。

私の所属する部門では、プロジェクトチーム間の連携を図るミーティングがDojo(道場)と呼ばれていたり、またKaizen(改善)は日本流のアウトプットの質を高めていくプロセスとしてアメリカで一般的に浸透している言葉です。

 

ビジネスにおいても、日本って日本人が思ってる以上に海外から一目置かれていますし、少なくとも「アジアの国の中の一つ」を超えて、いい意味で個性的でリスペクトの対象として認識されています。(自信を持ちましょう!)

 

私を含めて多くの駐在員が海外赴任をすると日本をさらに好きになるのは、単にご飯がおいしいからだけではなくて、海外で日本の強みを改めて理解するからかなーと思ったりします。

 

今回はその中で、先日私が所属するチームで話題になったChorei(朝礼)について書きたいと思います。

 

 

アメリカ人にとって新鮮な朝礼

 

先日同僚からこの記事って本当?と聞かれてチーム内で話題になりました。

 

https://blog.trello.com/chorei-japanese-team-morning-routine?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=trello-july2019-newsletter2

 

記事を要約すると以下の通りです。

 

・生産性を高める朝のルーティンが大切。

・日本には「朝礼」というグループでの朝のルーティーンがある。

・朝礼は、進捗やタスクをアップデートする通常のミーティングとは違い、組織としての価値観やビジョン、ゴールを従業員みんなで共有しつつ、モチベーションを高める。

・また朝の短い時間で従業員の所属意識を高めることができる

・西洋企業も参考にするべきではないか。

 

日本人にとっては小学生から(もしかしたらそれより前から)当たり前にやってきた朝礼ですが、それが海外では新鮮に写るというのは面白いなーというか驚きでした。

実際に私のチームでも”Chorei”を導入する案がでていて日本ではどうやっているのか教えてほしいと言われたりしました。

 

日本ではもはや当たり前すぎて形だけになってしまっているケースも多々あると思いますが、本来の目的を改めて考えることでまだまだ効果的に活用できるものなのかもしれません。

 

 

なぜ今朝礼なのか

 

みんなで集まってゴールを共有化する朝礼って、リモートワークなどフレキシブルな働き方が進行している今だからこそ必要になっているんだと思います。

 

アメリカって日本より遥かにフレキシブルな働き方が進んでいて、例えば私のチーム員たちも出社してくるのって週に2−3日ですし、そもそも遠くに住んでいてずっと遠隔で働いているメンバーも結構います。

またその場にいなくても仕事ができる環境が整っているので、出社していても会議には自席でビデオから参加することも多いです。

(大手金融機関でそうなので、テック系など業界によってはもっとドラスティックな取り組みがあるかもしれません)

 

そういった環境は確かに便利で快適なんですが、実際に働いていて感じるのは、どうしても社員同士がドライな関係になってしまうということです。

そばにいないからこそ役割を明確化する必要があって、それぞれ与えられた仕事をこなせばオーケーという考え方になっていきがちです。

 

それ自体は悪いことではないですが、役割を超えてチームに貢献しようという意識や所属意識は薄くなってしまうことで、チームとしてのアウトプットの質が下がったり、また従業員が辞めやすくなってしまったりと、マイナスに転んでしまう可能性があります。

 

(過去の日本企業のように)過度にチーム意識を求めるのも違いますが、リモートワークなどフレキシブルな職場環境を整えながら、効果的に共通価値観を伝播する朝礼という場がこれからますます重要になってくると思います。

 

実際に、現在ドラスティックにグローバル化を進めている楽天でも、朝会という週に一回全員で意思統一する場が設けられているそうです。

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO10548490S6A211C1000000/

 

多くの日本企業で働き方を含めてどんどんグローバルなやり方が取り入れられている中で、朝礼ってどちらかというと古臭い感じがするものですが、実は海外の人にとっては新鮮な取り組みで、使い方によっては効果的かつこれからますます重要性が増すものだと思います。

 

 

まとめ

 

日本では当たり前だけど海外では当たり前じゃないことって良い面でも悪い面でもたくさんあって、朝礼は日本の好取組として紹介されていました。

また朝礼に限らず、日本人のチーム意識や他者貢献の感覚は世界の中でもかなりユニークで、だからこそこれだけ高いレベルのサービスや品質を提供できるんだと思います。

 

日本はすごいですね。。誇らしい。

引き続き日本人らしく価値を提供できるように頑張っていきたいと思います。